国や地方自治体の実施している補助金・助成金は、一説には3千種類ほどあると言われていますが、一般的に認知されている経済産業省の補助金といえば、ものづくり補助金、IT導入補助金、小規模事業者持続化補助金ではないでしょうか。今回は、特に人気の “ものづくり補助金”(ものづくり・商業・サービス経営力向上支援補助金)について書いていきます。

H30年8月3日より、【平成29年度補正】ものづくり・商業・サービス経営力向上支援補助金 の2次公募が開始になりました。

1.ものづくり補助金とは?

経済産業省の補助金政策の中で、最も規模が大きく且つ人気の補助金ですが、「そもそもどういう制度なのか?」「設備投資を考えているけど該当するのだろうか?」「採択されるためにはどうしたらいいのか?」など疑問をもたれている経営者の方もいらっしゃると思います。

以下では、そんな疑問に応えるための解説をしていきます。

①事業概要/目的

H29年度補正「ものづくり・商業・サービス経営力向上支援補助金」の公募では下記の目的が謳われています。

「足腰の強い経済を構築するため、日本経済の屋台骨である中小企業・小規模事業者が取り組む生産性向上に資する革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資等の一部を支援します」(引用)

つまり中小企業・小規模事業者が行う設備投資であって、生産性向上につながる革新的サービスの開発試作品開発・生産プロセスの改善なのか、が条件として問われています。

製造業のみならずサービス業も対象になっていますが、「革新的サービス」とは、まだ世間一般的に採用されていない程度に新しい技術・ノウハウを採用していること、自社にとって新しいサービスであることを指しています。

設備投資の対象としては、概ね2年以内に発売された新機種が対象になるようです。

新規のサービス開発や、新規市場の開拓、新製品の開発を検討していて、それを実現するために新規設備への投資が必要に迫られている経営者の方にとっては、返済の必要のない資金が援助される訳ですから、キャッシュフロー面で大きなメリットになります。

➁補助対象経費

補助の対象となる経費は、下表のように分類されます。

機械装置費(設備投資)を中心とした補助対象経費の総額に対して、分の1以内 または 3分の2以内で補助が受けられます。
H29年補正予算では、表のような募集類型で、上限1,000万円の一般型が申請の中心になると思われます。

類型 概要 及び 対象経費の区分 補助上限額 補助率
1.企業間データ活用型 《概要》
複数の中小企業・小規模事業者が、事業者間でデータ・情報を活用(共有・共用)し、連携体全体として新たな付加価値の創造や生産性の向上を図るプロジェクトを支援
《対象経費》
機械装置費、技術導入費、運搬費、クラウド利用費
1,000万円

※連携体は幹事企業を含めて10者まで。1者あたり200万円が追加され、連携体参加者数を乗じて算出した額を上限に連携体内で配分可能

補助対象経費 の3分の2以内
2.一般型 《概要》
中小企業・小規模事業者が行う革新的なサービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善に必要な設備投資等を支援
《対象経費》
機械装置費、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウド利用費
1,000万円 補助対象経費 の2分の1以内

「先端設備等導入計画」または「経営革新計画」の承認が適用されるケースでは、3分の2以内

3.小規模型 《概要》
小規模な額で中小企業・小規模事業者が行う革新的サービス開発・生産プロセスの改善を支援《対象経費:設備投資のみ》
機械装置費、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウド利用費
《対象経費:設備費を伴わない試作品開発》
(設備投資は必須ではない)
機械装置費、技術導入費、専門家経費、運搬費、 クラウド利用費、原材料費、外注加工費、委託費、知的財産権等関連経費
500万円 補助対象経費 の3分の2以内

尚いづれの類型も、生産性向上に資する専門家の活用がある場合は、補助上限額を3 0 万円の増額が可能です。

➂採択件数・採択率

採択件数・採択率は、下表のように推移しています。採択率は、概ね40%といったところです。

但し数年の実施により、申請書作成ノウハウが全体に上がってきており、後述の審査ポイントを押えた事業計画の作成が採択のためには重要になっています。

公募年度 申請件数 採択件数 採択率
H24年度補正 22,135 9,774 44.2%
H25年度補正 36,917 14,431 39.1%
H26年度補正① 17,128 7,253 42.3%
H26年度補正② 13,350 5,881 44.1%
H27年度補正① 24,011 7,729 32.2%
H27年度補正② 2,618 219 8.4%
H28年度補正 15,547 6,157 39.6%

2.審査項目

基本的に審査の方法は、審査員による採点の総得点の高い順に採択される方式です。
公募要領には、審査のポイントとして下記の項目が挙げられています。それぞれの項目に配点が決まっており、
高得点を確保するためにはこのポイントを外さずに記述していくことが求められます。

①技術面

1)新製品・新技術・新サービス革新的な開発となっているか。
2)サービス・試作品等の開発における課題が明確で、目標に対する達成度の考え方を明確に設定しているか。
3)課題の解決方法が明確かつ妥当であり、優位性が見込まれるか。
4)補助事業実施のための体制及び技術的能力が備わっているか。

➁事業化面

1)事業実施のための体制や最近の財務状況等から、補助事業を適切に遂行できると期待できるか
2)事業化に向けて、市場ニーズを考慮するとともに、ユーザー、マーケット及び市場規模が明確か
3)補助事業の成果が価格的・性能的に優位性や収益性を有し、かつ、事業化までの 遂行方法及び
   スケジュールが妥当か
4)補助事業として費用対効果が高いか

➂政策面

1) 厳しい内外環境の中にあって新たな活路を見いだす企業として、他の企業のモデルとなるとともに、
国の方針と整合性を持ち、地域経済と雇用の支援につながることが期待できる計画であるか。
2)金融機関等からの十分な資金の調達が見込めるか。
3)中小企業・小規模事業者の競争力強化につながる経営資源の蓄積につながるものであるか。

④加点項目

1)賃上げ等に取り組む企業(総賃金1%以上の賃上げ)
2)所在地の地方自治体が、『固定資産税ゼロ』の特例を措置する旨の表明をし、先端設備等導入計画の認定申請を行う企業
3)法令に基づく各種取得計画
①申請時に有効な経営革新計画の承認を受けている(申請中を含む)企業
➁申請時に有効な経営力向上計画の認定を受けている(申請中を含む)企業
③申請時に有効な地域経済牽引事業計画の承認を受けている(申請中を含む)企業
4)小規模型に応募する小規模企業者
5)九州北部豪雨の局地激甚災害地域に指定され、被害を受けた企業

3.申請スケジュール

申請受付期間はH30年2月28日~4月27日迄ですが、その後のスケジュールは概ね下記のように予想されます。

・公募開始 H30年2月28日
・事業計画書申請  H30年4月27日迄
・採択発表  H30年6月下旬
・交付申請  H30年7月上旬~8月下旬
・交付決定  H30年8月上旬~
・事業完了期限 12月末
・補助事業実績報告書 1月30日迄
・補助金精算払請求 2月15日迄

このように申請から入金になるまで半年以上かかり、設備購入には資金の前払いが必要になってきます。また、交付決定前に設備を発注できないことも留意点です。

今回の公募は1,000億円の大型予算であり、また2次募集まで実施される見通しです。
設備投資をお考えの経営者の方は、募集条件に該当するようであれば早めに準備して、チャレンジしてみるのはいかがでしょうか。

加点の対象となる「経営力向上計画の認定」は是非とも受けておきたいところです。

補助金に採択されるためには、審査のポイントを押えた記述を申請書(事業計画書)にきちんと表現していくことが求められます。
弊事務所は、過去の採択実績は約75%で、蓄積した申請書作成スキル丁寧なヒアリング実施により、貴社の補助金採択のお手伝いをします。

ご支援の流れ

①メールまたは電話にてご相談ください。公募要件に適合するかお知らせします。
➁初回訪問にて詳細ヒアリングをさせていただきます。
(申込書記入と着手金の振込をお願いします)
③事業計画書の作成にあたり、メール・電話にて内容確認を数回いたします。
④申請書と事業計画書の完成版を確認いただき、お客様より郵送にて申請いただきます。(申請サポートいたします)
⑤採択通知受領後、交付申請書を作成し、交付決定書を受領。
ここまでが採択のご支援ですが、ご希望により補助金請求までのフルサポートもいたします。
(不採択となった場合は、着手金のみのご負担になります)

ものづくり補助金申請支援
 採択までのご支援 補助金請求までのご支援
採択報酬:採択金額の9%
着手金 ¥100,000 (採択報酬に含む)
採択報酬:採択金額の11%
着手金 ¥100,000 (採択報酬に含む)
 初回訪問にてヒアリング
メール、電話にて内容確認を数回
申請書の完成から申請支援
採択後、交付申請書作成
初回訪問にてヒアリング
メール、電話にて内容確認を数回
申請書の完成から申請支援
採択後、交付申請書作成
中間監査対応
実績報告書作成支援
補助金請求